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Channel: GIPSY☆TOSHI♭\(∂_∂)/♯の「る・る・る♪」(笑える・学べる・タメになる)
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悪事「トリキの錬金術」は貧した人の自助不足か貧させた政治社会の公助共助不足か企業の詐欺が悪いのか

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世間では「トリキの錬金術」「鳥貴族マラソン」というのが流行っているらしい。




「鳥貴族って何?」
という御仁もこの高貴なブログの読者には多くおられると思う。最初に断っておくが、「鳥貴族」とは決して高貴な方々が集うサロンではない。
「んなこと、わざわざ断らなくても良い!」
という人は高貴な方ではないので黙っていて頂きたい。鳥貴族はジャンボ焼き鳥はじめとするメニュー全品298円均一のリーズナブルな焼き鳥居酒屋である。プチウンチクとしては関ジャニ∞の大倉(忠義)クンの父親が代表取締役を務めているので、鳥貴族のロゴには∞がついている。鳥貴族は全国に600店舗以上を展開していて、ひとつの街に何軒もあることもある。

そんな名前は高貴だが庶民の味方の鳥貴族に何が起こったのか。新型コロナ禍対策として政府・中央官庁肝いりで進めているGO TO EATキャンペーンがらみである。このキャンペーンは売り上げが落ちて困っている外食業界を助けよう、飲食店にお客さんがたくさん行くようにしようという目的で、国民の税金1,500億円近くを使って進められている。食事券キャンペーンに868億円+オンライン飲食予約キャンペーンに616億円。後者は客が外食店をオンライン予約して飲食すると1回あたり1,000円のポイント還元を受けられるというもので、これが「トリキの錬金術」の舞台になっている。

「錬金術」のしくみはこうである。鳥貴族のある店にオンライン予約をする。とり釜飯298円(税込み327円)だけ食べて店を出ると、ポイント1,000円をもらえるので差額の673円がスマホに入る。そのポイントを使って2軒目の鳥貴族でジャンボ焼き鳥だけ注文してまた差額をもらうと、673-327+1,000=1,346円がスマホに入る。そのポイントを使って3軒目でチキン南蛮だけ食べれば店を出るときにスマホには、1,346-327+1,000=2,019円が残っている。もうお腹がだいたいいっぱいになって来たが、食べれば食べただけお金が増えるようなので、4軒目でとり雑炊だけ食べると 2,019-327+1,000=2,692円が残る。シメのチョコパフェだけを5軒目で食べると、なぜか 2,692-327+1,000=3,365円が儲かっている (← 「なぜか」じゃねーよっ!)。これを「トリキの錬金術」と言わずして何と呼ぼう!




3,365円あれば次の日は昼から鳥貴族で贅沢三昧ができる。昼のポイント還元は500円なので1軒あたりの差額は173円だが、それでもお金が生まれる。儲かったお金で日用品を買っても良いし、タクシーに乗っても良いし、銭湯に行っても良い。「鳥貴族マラソン」を10日間も続ければ5桁の特殊な個室付き浴場にも行けるかも知れないw



この「悪事」に対して賛否両論あるが、非難する人はまず、
「卑しい」「セコい」「恥ずかしい」「貧すれば鈍する、だ」
といった倫理面を取り上げる。
「犯罪じゃないとしてもやって良いことと悪いことがある」
という言い方をする人もいる。
「せっかく国が決めてくれた制度の主旨と違うことをやってけしからん」
という人もいる。

良い事か悪い事かは誰が得をして誰が損をしているか考えれば良い。明らかに得をするのは錬金術をしている人、損をするのは材料費・人件費のみならず、キャンペーンを請け負う「ネット業者」にお金を払う必要がある鳥貴族である。もう少し考えると、原資は税金だから納税者たる国民が損をしているとも言える。GO TOと関わりの無い人も一人当たり1,000円以上取られたことになる。政治家や役人は他人(国民)のお金だから損をしない。どころか、コロナ対策を「やってる感」は出るわ、業界からの献金は見込めるわ、ネット業者らからのキックバックがあるわで実は得をしている。もちろんネット業者はウハウハで、何億円もの税金をもらって既存のサイトに手を加えただけで、店から金を取れるわ、客は呼べるわで大儲けである。






損をさせられた国民としてはどこに怒りの矛先を向けるべきだろうか。「トリキマラソン」の走者を非難するのは違うのではないかと思う。やってることは国のキャッシュレス導入政策でポイント還元を少しでもたくさん受けようとした「ポイ活」も同じである。あれもキャッシュレスに関係ない人は損をさせられたのである。私は「トリキの錬金術」をしないが、意識が高いからしないのではない。そこまでするほど困ってないからやらないだけだ。「トリキマラソン」をする人の多くはお金に困ってる、生活に余裕がない、少しでもお金を節約したいから店から店へと走るのである。
「彼らを走らせる原因は彼らが怠惰で働こうとしないから」
「彼らは社会、世間の共助に甘えているだけ」
「自助努力が足りないのは自己責任。国の公助に期待するな」
と非難できるだろうか。非正規雇用に悩み、高い消費税に苦しみ、コロナ禍ではアルバイトさえも失った人を見捨てたのは誰なのか。政治のせい、政治家を選んだ有権者のせい、経済的に安定して困っていない多くの納税者のせい。結局は社会のせいではないだろうか。

各人は困っている人のために何をして来たのか。自分が困っていないからと言って困っている人を見て見ぬふりをし、無能・無策な政治家を選び、政治家と役人は他人事のように生活困窮者にまともな対策を打ち出さない。社会は思いやりを失ってしまったのではないだろうか。






新型コロナ禍で目立つものにはUber Eatsの無法配達員がある。スピードの出るロードバイクで信号無視をするわ、逆走はするわ、歩道を駆け抜けるわ、スマホを見ながら原付バイクを運転するわで事故まで起こしている。本人が怪我をしようが構わないが、巻き込まれた歩行者や自動車運転者は災難である。雇用形態から責任をまったく取ろうとしないUberは非難されるべきであるが、無法配達員は違法運転をして危ない目に遭ってでも多くの配達をしないと生きていけない。そんな彼らを交通犯罪者に仕立て上げた政治の無策、国民の無関心、社会の不寛容こそが非難されるべきではないだろうか。



その他にもいろいろあった。去年の10月に始まった幼稚園・保育園の利用料無償化では、園児の保護者がお金を払わなくて良いとなった途端、多くの幼稚園・保育園が値上げに踏み切った。少しでもたくさんお金を国から取ってやろうとしたのである。損をしたのは納税者である国民。得をしたのは幼稚園・保育園で、彼らは制度を悪用して金を手にした。しかし、私腹を肥やしたわけではない。老朽化した園舎を修理したり、新しいピアノや遊具を買ったり、園児用の本や給食を改善したりしたのだ。園は本来の主旨とは違う制度の使い方をしているが、そこまで園を困窮に追いやった政治や社会が非難されるべきである。



プチ悪事を非難してどうする。巨悪こそ非難すべきなのだ。政治や社会でなくても、手段を選ばず儲けにひた走る企業もまた非難すべきであって、それに対してプチ悪事を働いても他の人の迷惑にならなければ許されると思う。

迷惑勧誘電話で投資を持ち掛けて来る会社は糾弾すべきである。1,000人に声を掛けたら1人や2人はダマされて金を払うだろうというもので、やり口はオレオレ詐欺や水周り修繕詐欺と変わらない。特に名を秘す木下○務店は美術展などの催し物を行なっているが、どこで番号を知ったのか、いきなり電話をかけて来てマンションの話を聞いてくれたら美術展のタダ券をくれるという。
「5分下さい。話を聞いて頂けば美術展の入場券を差し上げます」
と勧誘電話教育を受けたばかりとおぼしき新人社員に言われたので、適当に聞くふりをした。5分経ったところで「入場券をくれ」と言うと、「マンションのモデルルームに来てくれたら渡す」と言う。「それは話が違う」とゴネたら、「上司と相談する」と言って結局行きたくもない美術展の入場券が送られて来た。私が取ったそんなプチ悪事は許されるのであって、むしろ巨悪に鉄槌を下す正しい行為であると考えている。






Yah○o!やAmaz○nは広告メールを大量に送ったり、キャンペーンサイトに誘導したりするが、引っ掛かってバカを見るのは利用者である。利用するつもりのないサイト閲覧者などを無理やり入会させて金銭を巻き上げる手法は、これもまた特殊詐欺そのもの。100万人にネット広告を打ったら1,000人くらいダマして会員にできるだろうと企んでいる。Yah口口!やAmaonを初めとするIT企業の多くはそんな詐欺まがいの行為で儲けている。

だから、「アマゾンプラ仏」に入会して、無料特典を受けるだけ受けて1ヶ月で退会するプチ悪事は正当化されるのである。どうだ参ったか、Λmazon! エッヘンw


「アマゾンプラ仏」は、ひところ流行った「ネ申テレビ」「タヒね」「ちょっと夕仏」の流れ…



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